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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻4号

2000年04月発行

短報

過食症状に対するブロモクリプチンの治療効果

著者: 四宮雅博1 永田貴美子2 四宮滋子12

所属機関: 1しのみやクリニック 2順天堂大学医学部臨床病理学

ページ範囲:P.403 - P.406

文献概要

 過食は,神経性大食症ばかりでなく,様々な精神障害や人格障害患者に出現する症状であり,しばしば慢性化し治療が困難である。過食の薬物治療としては,三環系抗うつ薬,選択的セロトニン再取り込み阻害薬をはじめ,モノアミン酸化酵素阻害薬,感情調整作用を持つ抗てんかん薬などが用いられているが,いずれも十分な効果が期待できるとは言い難い。
 摂食行動の調節には,セロトニン,ドパミン,ノルエピネフリンなどの神経伝達物質が関与していると考えられている2)。なかでもセロトニンは満腹感の調節に,ドパミンは食物による快楽反応(満足)に関連することが知られている。選択的セロトニン再取り込み阻害薬をはじめとする抗うつ薬による治療は,セロトニン作動性のシナプスへの効果を期待して用いられている。今回我々は,ドパミン系に作用するブロモクリプチンによる過食症状の治療を試みたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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