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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻4号

2000年04月発行

文献概要

私のカルテから

右側頭葉腫瘍摘出後に全生活史健忘を呈した1例

著者: 松村雄彦12 佐藤裕1 宮川朋大1 前田正1 後藤健二1 小阪憲司1

所属機関: 1横浜市立大学医学部精神医学教室 2清心会藤沢病院

ページ範囲:P.426 - P.427

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 全生活史健忘とは,自己の記憶および自己と密接な記憶のみが失われる特異な健忘であり,おおむね心因性の障害と理解されている。一方,てんかん2,3,9)や正中過剰腔1)を伴った症例も報告されており,症例によっては器質的要因の関与も否定できない。今回我々は右側頭葉脳腫瘍の摘出術後に全生活史健忘状態を呈した症例を経験したが,全生活史健忘の器質的要因について考える上で貴重な症例と考えられたので,若干の考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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