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短報
高齢発症で複雑部分発作重積を呈したてんかんの1例
著者: 高田敏行1 堀士郎1 辻正保12 吉田伸一3 中西雅夫1
所属機関: 1名古屋市立大学医学部精神医学教室 2協立総合病院精神科 3八事病院
ページ範囲:P.535 - P.538
文献購入ページに移動複雑部分発作重積(Complex Partial Status Epilepticus;CPSE)は,以前はpsychomotor statusあるいはtemporal lobe statusと言われていたものであり,1956年にGastautら2)により最初の記載がなされた状態像である。CPSEを呈する症例は多くの場合,てんかんの既往が認められるが5,7),一方,てんかんの既往がなく脳血管障害,脳腫瘍,脳炎などの中枢神経疾患の1症状として出現することもある6)。今同,我々は特定できる中枢神経疾患やてんかんの既往がなくCPSEに至った高齢発症の部分てんかんの1例を経験したので報告する。
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