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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻5号

2000年05月発行

文献概要

「精神医学」への手紙

精神医学界における環境ホルモン対策研究を望む

著者: 藤川徳美1 佐伯俊成2

所属機関: 1国立療養所賀茂病院 2広島大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.548 - P.549

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 水銀(水俣病),カドミウム(イタイイタイ病),塵肺などの従来の環境汚染物質は,比較的高用量の体内蓄積により臓器障害や神経障害を来すものであるが,近年注目されている環境ホルモン(内分泌撹乱化学物質)は,極微量の体内蓄積にて性ホルモン系をはじめとする内分泌系に作用し,標的臓器における機能異常を来すものである。
 環境ホルモンは生物に対して女性ホルモンあるいは男性ホルモンのレセプター,あるいはレセプター結合以降の細胞内伝達系に作用して当該ホルモンの作用を撹乱する。環境ホルモンは弱いエストロゲン作用を発揮する場合と,逆にアンタゴニストとして働く場合があり,今までダイオキシン,ビスフェノールAなど50種類以上の物質が同定されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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