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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻6号

2000年06月発行

文献概要

研究と報告

性暴力被害者のPTSDの危険因子—日本におけるコミュニティサーベイから

著者: 安藤久美子1 岡田幸之1 影山隆之2 飛鳥井望3 稲本絵里4 柑本美和4 小西聖子5

所属機関: 1東京医科歯科大学難治疾患研究所犯罪医学教室 2大分県立看護科学大学精神看護学 3東京都精神医学総合研究所社会精神医学研究部門 4上智大学大学院 5武蔵野女子大学

ページ範囲:P.575 - P.584

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【抄録】 性被害とPTSD症状に関するコミュニティサーベイを東京都下在住の2,400人を層化無作為抽出して行った。回答者の84%に何らかの性被害の経験があった。IES-Rを用いてPTSD症状を測定したところ性被害体験者の15.6%がPTSD high risk(PH)群となった。ロジスティック回帰分析を行ったところ,被害の種類だけを独立変数とすると侵襲性の高い被害ほどPHとなるオッズ比は高くなる傾向がみられたが,その他の要因をコントロールした後は被害の侵襲性だけでなく「12歳未満と20歳以降に受けた被害」「6か月以内のライフイベントの数」などの様々な要因が関連していることが明らかにされた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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