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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻6号

2000年06月発行

文献概要

研究と報告

単純性肥満症にみられるBinge eating disorderのパーソナリティ特性

著者: 吾妻ゆかり1 児玉和宏1 野田慎吾1 佐藤理穂1 岡田真一1 山内直人1 村野俊一2 斎藤康3 佐藤甫夫1

所属機関: 1千葉大学医学部精神医学教室 2マロニエメディカルセンター 3千葉大学医学部第二内科学教室

ページ範囲:P.605 - P.610

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【抄録】 単純性肥満症患者103例を,DSM-IVの研究用基準案に従って,Binge eating disorderと診断されない63例(61%)〔BED(-)群〕と診断される40例(39%)〔BED(+)群〕に分けて,臨床像・パーソナリティ特性を比較検討した。BED(-)群は,肥満の発症年齢が高く,BMIが低い,30代に多く,ロールシャッハ・テストでは,現実検討は保たれていたが,状況を安易に受け入れる傾向が強かった。BED(+)群は,肥満の発症年齢が低く,BMIが高い,20代に多く,テストでは,欲求や情緒が抑えられ現実検討が低く,境界型人格構造の特徴を示した。肥満症におけるBEDの認識が重要で,精神科のかかわりが必要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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