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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻6号

2000年06月発行

文献概要

短報

神経性無食欲症における空腹感と満腹感

著者: 中井義勝1 黄俊清2 木下富美子3

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部 2京都市立病院内科 3京都リハビリテーションセンター内科

ページ範囲:P.619 - P.621

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 神経性無食欲症(anorexia nervosa;以下AN)における摂食異常は身体イメージの異常とともに,その病因および治療を考える上で重要である1)。しかしANにおける空腹度や満腹度を検討した報告は数少ない。細胞内低血糖を惹起する2-deoxy-D-glucose(2-DG)を投与すると,健常人では空腹度が増加するが,ANでは満腹度が増加することを以前報告した7)。したがって,ANの体重回復後に空腹度,満腹度がどのようになっているかは興味ある課題である。2-DGは高価であり,被験者への侵襲も大きい。そこで,今回はインスリン低血糖が空腹度および満腹度の測定に有用であるか否かを検討し,有用であることを明らかにした。またこれを用いてAN患者の低体重時と体重回復後で空腹度と満腹度を測定し,健常人と比較したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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