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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻8号

2000年08月発行

文献概要

研究と報告

右優位の大脳萎縮・血流低下を認め,治療開始に伴い精神症状の急激な増悪をみた進行麻痺の1例

著者: 寺田整司1 家森紀光1 石津秀樹1 黒田重利1 甲平一郎2 阿部康二2

所属機関: 1岡山大学医学部精神神経科 2岡山大学医学部神経内科

ページ範囲:P.835 - P.839

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【抄録】 右半球優位の大脳萎縮・血流低下を認め,治療開始に伴い精神症状の急激な増悪をみた進行麻痺の1例を経験した。症例は43歳男性で,歩行障害・構音障害にて発症し,変性疾患を疑われて神経内科入院となったが,大量ペニシリン静注療法の開始に伴い,精神症状の急激な増悪が認められ,精神科転科となった。精神症状は急速に落ち着き,歩行障害・構音障害も軽快した。頭部MRIで右半球優位の大脳萎縮が,さらに脳血流SPECTでは明らかな右半球優位の血流低下が認められ,心理検査からは前頭葉障害が強く疑われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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