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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻8号

2000年08月発行

文献概要

研究と報告

けいれん発作を契機として悪性症候群の再燃がみられた1症例

著者: 溝口義人1 田中和宏2 門司晃3 田代信維3

所属機関: 1大牟田労災病院精神神経科 2福岡赤十字病院精神科 3九州大学大学院医学系研究科精神病態医学

ページ範囲:P.841 - P.846

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【抄録】 症例は,60歳の躁うつ病の男性で,抗うつ薬変更により,悪性症候群を発症した。ダントロレン使用後,症状は速やかに軽快したが,嚥下困難による誤嚥性肺炎を合併し,β-ラクタム系抗生剤のピペラシリン,イミペネムを使用した。しかし,いずれのβ-ラクタム系抗生剤使用でも,けいれん発作が誘発され,その後悪性症候群の症状再燃がみられた。今回の経験から,悪性症候群に合併する感染症に対して,抗生剤を慎重に選択する必要があることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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