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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻8号

2000年08月発行

文献概要

研究と報告

神経性食思不振症経過中に骨折を起こした3症例

著者: 河原田洋次郎1 永田利彦1 切池信夫1 池谷俊哉1 田中秀樹1 山上榮1

所属機関: 1大阪市立大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.847 - P.850

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【抄録】 大腿骨骨頸部,頸椎,骨盤の骨折を合併した神経性食思不振症,過食浄化型の3症例を経験した。いずれの症例も罹病期問は10年以上,無月経期間は9年以上の慢性症例で,骨折時の腰椎骨密度は0.41〜0.70g/cm2と若年者の平均骨密度の70%未満であり,続発性の骨粗鬆症を呈していた。骨折治療の入院中においても食行動異常は継続し,身体管理などの点で困難を極めた。しかし,3症例のうち比較的若年の2症例は退院後,食行動異常がいくぶん軽減し,骨折が改善への契機となった可能性が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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