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雑誌詳細

文献概要

研究と報告

精神障害を疑われた事例への警察官の対応

著者: 瀬戸秀文17 藤林武史2 松永昌宏3 吉住昭1 井本誠司45 松島道人6 國政允78

所属機関: 1国立肥前療養所精神科 2佐賀県精神保健福祉センター 3堀田病院精神科 4唐津保健所 5現,鳥栖保健所 6佐賀医科大学精神科 7佐賀県警察本部生活安全課 8現,佐賀県嬉野警察署 9現,進藤病院精神科

ページ範囲:P.903 - P.911

【抄録】 佐賀県内全警察署において2か月間に,精神障害,アルコール依存,痴呆およびその疑いなど精神科関連の問題で警察官が相談を受け,本人と直接対応した事例について調査した。2か月間に53例(男性37例,女性16例,51.3±17.9歳)であり,問題行動は奇妙な言動33例,酩酊20例,俳徊18例,反応の鈍さ15例,家族以外への暴力14例,器物破損12例,自傷10例などであった。対応は保護37例,警らなど12例,相談4例,その他2例であった。警察官の対応人数は3.1±1.2名であり,対応時間は5時間37分±6時間20分であった。警察官は対応に多くの労力を費やしており,精神科事例かどうかの判断,警察と医療保健福祉機関との連携,個別事例の問題行動や患者関係者の協力の有無などにより困難性は左右されていた。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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