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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻9号

2000年09月発行

文献概要

研究と報告

うつ病患者における持続・維持療法についての検討(第2報)

著者: 田所千代子1 宮岡等2 上島国利1

所属機関: 1昭和大学医学部精神医学教室 2北里大学医学部精神科

ページ範囲:P.939 - P.944

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【抄録】 うつ病患者49例の寛解退院後あるいは再寛解退院後(以下退院後と記す)4年間の経過を遡及的に調査し,退院後の抗うつ薬の投与量,投与期間などにつき検討をした。退院後2年から3年にかけ抗うつ薬の投与量が急激に低下していたことより,対象を退院後3年時の投与量にて高用量群と低用量群の2群に分類し以下の結果を得た。両群ともに退院後2年間は十分量の抗うつ薬が投与されており,再燃・再発例は認められなかった。CGI,GAF尺度得点は退院後2年までは変化していたが,3年以降は変化がなかった。性別,発症年齢過去の病相数などは両群間で有意差は認められず,退院後2年間十分量の抗うつ薬を用いた後は漸減中止すべきであると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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