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文献詳細

雑誌文献

精神医学42巻9号

2000年09月発行

研究と報告

Fluvoxamine追加投与開始後に軽躁状態を呈したうつ病の1男性例

著者: 堀口寿広1 崔震圭2

所属機関: 1国立精神・神経センター精神保健研究所知的障害部 2関東労災病院神経科

ページ範囲:P.945 - P.951

文献概要

【抄録】 うつ病にて入院中,従来の抗うつ薬による治療に加えfluvoxamineを投与したところ軽躁状態を呈した55歳の男性例について,SSRIによる躁転に関するこれまでの報告を踏まえ,心理行動面での変化を含めて考察した。入院7か月後にsulpiride,trazodoneに加えてfluvoxamine 50mg/日投与を開始したところ,表情ににやつきが現れ,服薬を忘れたり,無断離院,帰院時間の無視などの規則違反が頻発し,パチンコやアルコールへの傾倒がみられた。投与開始後34日で投与を中止したところ6日後には改善した。本症例ではfluvoxamineの追加投与が軽躁状態の発症に関与した可能性が考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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