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研究と報告
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【抄録】 DSM-IVにより不安障害と診断された252例にseparation anxiety symptom inventory(SASI)を施行し,幼小児期の分離不安と成人期の不安障害との関係を調査した。その結果,不安障害および分離不安は女性に多く認められ,不安障害発現の基礎に生物学的な性差の存在が示唆された。分離不安は特定の不安障害に特異的な前兆とはとらえられなかった。しかし,パニック障害で,発症後に広場恐怖へ発展する群の女性に,幼小児期の強い分離不安の既往とパニック障害の早期発症が認められ,不安障害間の相関が示唆された。すなわち「パニック障害の分離不安仮説」は,本邦では広場恐怖を伴うパニック障害群の女性だけに成立していると考えられた。
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