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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻1号

2001年01月発行

文献概要

研究と報告

解離性障害にみられた実体的意識性

著者: 柴山雅俊1

所属機関: 1虎の門病院精神科

ページ範囲:P.25 - P.31

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【抄録】 実体的意識性を呈した解離性障害の3症例を提示し精神病理学的に検討した。そして実体的意識性,被注察感,対人過敏症状,聴覚過敏,見えない二重身,複雑幻視,要素幻視などの精神病様症状は解離性障害にしばしばみられることを指摘した。また実体的意識性を近位実体的意識性と遠位実体的意識性に分けると,近位実体的意識性では感覚的要素はさまざまであり,自己と他者の二重性が認められること,また遠位実体的意識性では感覚性に乏しく純粋な実体的意識性が現れやすく,また他者性が前景にあると考えられた。さらに回復過程では人とのつながりの中で生・現実・現在にとどまりつつ,死・夢・過去を新たに区切ることが重要であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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