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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻1号

2001年01月発行

研究と報告

甲状腺機能低下症に伴った睡眠時無呼吸症候群の1症例

著者: 北村直也12 佐藤俊樹3 山田了士3 黒田重利3

所属機関: 1医療法人社団良友会山陽病院 2現,鳥取市立病院神経内科 3岡山大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.51 - P.56

文献概要

【抄録】 日中の過眠,いびきを主訴とした睡眠時無呼吸に,甲状腺機能低下症の合併が発見された症例を経験したので報告する。本症例では甲状腺ホルモン補充療法前に中枢型無呼吸・混合型無呼吸・閉塞型無呼吸を示した睡眠時無呼吸が,ホルモン補充療法後に閉塞型無呼吸のみを示すようになった。甲状腺機能低下症が睡眠時無呼吸を引き起こす機序については上気道閉塞による末梢的な機序と,呼吸中枢の抑制による中枢的な機序とが考えられ,そのバランスによって,3つの無呼吸型が,いろいろな比率で出現するものと考えられる。本症例では,ホルモン補充療法によって無呼吸の改善を認めたが,寛解に至らず,nasal-CPAPによる治療が有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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