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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻1号

2001年01月発行

文献概要

短報

進行性失語で発症し,左側頭葉に著明な萎縮を認めた老年期痴呆の1例

著者: 岩切雅彦1 石井映美1 田中芳郎1 水上勝義2

所属機関: 1報恩会石崎病院精神科 2筑波大学臨床医学系精神医学

ページ範囲:P.73 - P.76

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 失語はアルツハイマー病やピック病などの痴呆性疾患の経過中にしばしば出現するが,臨床経過の中期から目立ってくるのが一般的とされ,進行性の失語症で発症し,長期間痴呆が出現せず経過する症例は「原発性進行性失語症」(Mesulam)などと呼ばれている10,11)。しかしながら,失語で発症し,次第に痴呆に発展した症例の報告も散見されている1〜6,8,9,12〜15)。今回我々は,進行性の健忘失語や感覚失語が先行し,次第に痴呆が出現し,MRIやSPECTで左側頭葉の著明な障害を認めた1例を経験したのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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