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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻10号

2001年10月発行

文献概要

研究と報告

時計描画テスト—簡易痴呆重症度評価法

著者: 北林百合之介1 上田英樹1 成本迅1 中村佳永子1 北仁志1 福居顯二1

所属機関: 1京都府立医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.1063 - P.1069

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【抄録】 時計描画テスト(CDT)は,被検者に時計を描画させる簡便な認知機能評価法である。海外では優れた検査法として広く臨床にも用いられているが,本邦ではCDTに関する研究は少なく,その有用性が十分に認知されるに至っていない。本研究では,これまで海外を中心に報告されたCDTの施行・採点法について紹介し,それらの中の1法を用いてアルツハイマー病患者96名,脳血管性痴呆患者40名に対しCDTを施行した。いずれの痴呆群でもCDT得点と代表的な認知機能検査であるMMSE得点の間には有意な正の相関が認められた。CDTは本邦においても簡易痴呆重症度評価法として有用な検査法と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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