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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻10号

2001年10月発行

文献概要

精神医学における日本の業績

島薗安雄の功績

著者: 小島卓也1

所属機関: 1日本大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.1105 - P.1111

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はじめに
 島薗安雄(1920〜1997)は1943(昭和18)年9月東京帝国大学医学部医学科を卒業し,東大精神医学教室に入った。当時戦争の真っ最中で大部分が軍医として戦地に赴いたが,少数のみ大学院特別研究生として大学に残る制度が作られ,130人中の4人だけ大学に残ることになった。身体だけでなく心も扱う医師になること,最も不思議な臓器である脳の働きの謎を解きあかしたいという2つの理由から精神医学の道を選んだという。
 島薗安雄の功績は大きく分けると3つになると思う。第1は精神医学に対する功績であり,第2は精神医療(行政)に対する功績で,第3は関連する学会の発展に大きく貢献したことである。この順に従って述べてみたい。なお,島薗安雄の教室員との関係や人柄などについては別の論文3)や追悼集2)をご覧いただきたい。
 なお本稿の「精神医学に対する功績」の部分は島薗安雄自ら記した「脳の働きと心の関係を求めて一島薗安雄論文選集」23)をもとにしてまとめたものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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