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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻11号

2001年11月発行

研究と報告

既視感(déjà vu)体験評価尺度日本語版の作成とその妥当性の検討

著者: 足立直人1 足立卓也2 木村通宏2 赤沼のぞみ3 加藤昌明4

所属機関: 1足立医院 2順天堂大学精神医学教室 3東京医科歯科大学神経精神医学教室 4国立精神・神経センター武蔵病院

ページ範囲:P.1223 - P.1231

文献概要

【抄録】 既視感は,一般によく認められる精神事象であるが,これまで十分な検討がなされていない。筆者らは,Snoらが開発した既視感および関連精神現象の定量的評価尺度(Inventory for Déjà vu Experiences Assessment)を,原著者の許諾を得て日本語訳し,その信頼性および妥当性を検討した。
 健康正常者73例を対象とし,日本語版を2回実施した。A項目での内的一貫性は良好であった。順位データ項目の級内相関係数は0.49-0.88,二値データ項目のCohenのκ係数は大多数の項目で0.3以上であり,高い信頼性を示した。一般成人における既視感出現頻度は76.7%であり,性差はなく,高齢者では少ない傾向があった。これは,欧米での先行研究とほぼ同等であり,妥当性も十分と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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