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「精神医学」への手紙
10歳以下の子どもに大うつ病性障害が存在するか—大井論文を読んで
著者: 原井宏明1
所属機関: 1国立療養所菊池病院
ページ範囲:P.1270 - P.1271
文献購入ページに移動 児童青年期は私の専門ではないが個人的に大変関心のある領域である。展望:大井論文2)は大変参考になった。ただし,気になったところがあるので,2,3指摘したい。
まず第1点として,展望論文のあり方について議論したい。大井論文は,“はじめに”の章で“確かに,現在の子ども達を取り巻く環境は悪化の一途をたどっている”,“成人の診断基準を特に児童期の感情障害にどこまで当てはめることが可能なのだろうか”,“内因性と心因性の違いも以前のようにあまり顧慮されなくなってきていることを批判しているが,同感である”と著者の意見を明らかにしている。この後の本文もこの意見に合わせて書かれている。
まず第1点として,展望論文のあり方について議論したい。大井論文は,“はじめに”の章で“確かに,現在の子ども達を取り巻く環境は悪化の一途をたどっている”,“成人の診断基準を特に児童期の感情障害にどこまで当てはめることが可能なのだろうか”,“内因性と心因性の違いも以前のようにあまり顧慮されなくなってきていることを批判しているが,同感である”と著者の意見を明らかにしている。この後の本文もこの意見に合わせて書かれている。
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