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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻12号

2001年12月発行

研究と報告

非定型精神病の探索眼球運動所見

著者: 深津尚史12 深津栄子13 関根建夫1 山下功一1 新井啓之1 林拓二12

所属機関: 1愛知医科大学精神科学教室 2現,京都大学附属病院精神科神経科 3現,明和会琵琶湖病院

ページ範囲:P.1297 - P.1304

文献概要

【抄録】 満田の非定型精神病概念を再検討するため,定型分裂病30例,非定型精神病30例,正常対照群50例の3群で,横S字型図形を用いた探索眼球運動を比較した。記銘課題では,正常対照群と非定型精神病群はほぼ同じ値を示し,定型分裂病群のみ低い値を示した。一方,比較照合課題における反応的探索スコアでは,正常対照群が最も高い値を,定型分裂病群が最も低い値を示し,非定型精神病群はその中間の値を示した。さらに,ICD-10では分裂病と診断される「急性精神病の遷延型」は,非定型精神病と同様な所見を示した。
 以上の結果は,定型分裂病と非定型精神病とが異なる病態を示す疾患である可能性を示唆している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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