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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻12号

2001年12月発行

研究と報告

健常女性における月経前症候群の頻度とその特徴

著者: 伊藤ますみ1 松原良次1 小山司2 小林理子3

所属機関: 1聖母会天使病院精神神経科 2北海道大学大学院医学研究科神経機能学講座精神医学分野 3北海道大学保健管理センター

ページ範囲:P.1305 - P.1309

文献概要

【抄録】 月経前症候群(PMS)は未だ不明な点が多い。我々は健常女性334名に対し,調査票を用いて月経前の精神症状および身体症状を調べた。月経前にいらいら感,抑うつ気分,不安のいずれかを自覚しているものは57%あり,いらいら感が最も多く認められた。また,これら3項目のいずれかが重度と答えたものは8.7%あり,このうちの一部は月経前不快気分障害(PMDD)の可能性が高いと思われた。精神症状の程度を3段階に分けた検討では,月経の各因子との関連は認められなかったが,精神症状が重いほど身体症状も有意に重くなることが示された。本症の病態を明らかにするためにもPMSおよびPMDDに対する認識が重要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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