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Tiapride,trazodoneの併用治療が著効した高齢発症の幻覚妄想状態の2例
著者: 水上勝義1 堀孝文1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系精神医学
ページ範囲:P.1325 - P.1329
文献購入ページに移動【抄録】 Tiapride,trazodoneの併用治療が著効した高齢発症の幻覚妄想状態の2例を報告した。2例ともに抗精神病薬の治療にかかわらず幻覚妄想状態が長期間持続し,経過中抑うつ状態や副作用として錐体外路症状を呈するなど難治であった。tiapride,trazodoeの併用治療開始後これらの精神身体症状は速やかに改善した。その作用機序として非定型抗精神病薬に類似した,D2受容体と5-HT2受容体の阻害作用が推察された。tiaprideとtrazodoneの併用治療は幻覚妄想状態で,特に副作用が出現しやすい症例や,抑うつ状態を併せ持つ症例などに対し一考に値するものと思われる。
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