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雑誌目次

論文

精神医学43巻3号

2001年03月発行

雑誌目次

巻頭言

精神科医のための卒後初期研修—医学教育改革の中で

著者: 尾崎紀夫

ページ範囲:P.234 - P.235

精神医学卒前医学教育改革の方向性
 近年,生命科学は飛躍的進歩を遂げており,医師にとって習得すべきbiologicalな知識は増大する一方である。他方,biologicalな知識とpsycho-socialな視点を融合させた医療の実践が求められており,それを受けて卒前・卒後医学教育をいかにすべきかという議論が活発になされている。卒前医学教育に関しては,医師国家試験出題基準・平成13年版(以下国試基準と略)が厚生省によって公表され,文部省は医学教育モデル・コア・カリキュラム(以下モデル・コア・カリキュラムと略)を発表した。
 国試基準においては「コミュニケーション能力や行動科学的な領域を含む臨床能力を問う問題を充実させる」との方向性が打ち出され,「患者・障害者の持つ心理・社会的問題」や「医療面接における面接者の態度」といった項目が国試の必須出題事項となる予定である。これらは医療全般にかかわるものであるが,精神医学との関連が深く,教育面で精神科がイニシアチブをとることが期待されている。さらに,国試基準において精神科そのものが従来の精神・神経・運動器疾患グループから離れて,精神・心身医学的疾患として独立し,精神科独自の出題割合が増えており,全体として精神科関連の国試出題範囲はかなり拡大するものと予想される。

展望

精神分裂病の脆弱性とその臨床指標

著者: 松岡洋夫 ,   松本和紀

ページ範囲:P.236 - P.249

はじめに
 精神分裂病(以下,分裂病)の発病に関するさまざまな病態仮説の中で,Zubinによって提唱されたストレス・脆弱性仮説は20世紀後半を代表するものの一つといえよう54,55)。それ以前にも類似の考えはあったが,彼の論文67〜70)を見ると単にモデルの提示にとどまらず,現在直面している分裂病の病態論に関する広範な問題を先取りしている点で優れたモデルであることが理解できる。Zubinの仮説のように,現在,分裂病は生物学的要因(脆弱性)を基盤にそこに心理・社会的要因が加わることで発病や再発が起こると考えられている。そして,生物学的要因については脳機能障害に関する基礎的および臨床的研究が,一方で,心理・社会的要因については社会ネットワーク,患者家族の感情表出,ライフイベントなどをはじめとした研究が活発に行われている。
 ここでは,まず脆弱性概念の現代的意味を述べ,次に脆弱性研究において乗り越えていくべき課題にふれ,最後に脆弱性に関する臨床指標を紹介し,脆弱性の病態構造に関する若干の私見を述べたい。

研究と報告

Pick病の反復行動に対する選択的セロトニン再取込み阻害剤の効果—強迫スペクトラム障害の観点から

著者: 西川隆 ,   池尻義隆 ,   正木慶大 ,   中川賀嗣 ,   徳永博正 ,   吉山顕次 ,   武田雅俊

ページ範囲:P.251 - P.258

【抄録】 反復行動が目立ったPick病の2症例に対し,選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)fluvoxamineによる治療を試みた。両例とも反復行動の改善がみられたが,とりわけ内発的常同行動で顕著であり,効果の発現は速やかであった。近年の強迫スペクトラム障害の観点からは,前頭側頭型痴呆の行動特徴とセロトニン活性の低下や前頭葉機能低下は,強迫性の対極に位置する衝動性の病態と解釈することができ,両例にSSRIが速やかに奏効したこととも一致する。Pick病を含む前頭側頭型痴呆において,治療・介護上の問題となる反復行動に対し,SSRIは試みるべき薬剤のひとつであろう。

精神鑑定を行ったALDH2*1/2のアルコール依存症について

著者: 中村和彦 ,   内海剛聡 ,   藤井聡 ,   三船和史 ,   福西勇夫 ,   洲脇寛 ,   岩橋和彦

ページ範囲:P.259 - P.266

【抄録】 アルコール関連問題で逮捕され,本鑑定が行われたALDH2*1/2の2症例について報告した。症例1は,反社会性人格障害が基盤にあり,単純酩酊下で,飲酒による軽度の抑制解除により行動化したと考えられ,症例2は複雑酩酊下で,被刺激性の亢進,激しい興奮,部分的な健忘を示したと考えられた。裁判においては症例1は単純酩酊の鑑定が採用され,完全責任能力となり,症例2は複雑酩酊の鑑定が採用され,心神耗弱と判決された。また飲酒試験の結果より,症例2はアルコール濃度が200mg/dl以下で,複雑酩酊を生じたと考えられ,不耐性のアルコール依存症の特徴を示した。異常酩酊と考えられる症例は,ALDH2の遺伝子型を同定し,アルコール不耐性の有無について,飲酒試験を行い詳細に検討すれば,飲めないにもかかわらず飲んでいるといった生活背景,人格上の問題点などが浮かび上がり,異常酩酊についてのさらなる背景が明らかになるので,鑑定時の,判断材料の1つとして,意義深いものと考えられた。

無動無言と緊張病性興奮から完全に回復したCNSループスの1例

著者: 西村勝治 ,   金圭子 ,   花岡素美 ,   石原さかえ ,   加茂登志子 ,   飯嶋睦 ,   太田宏平

ページ範囲:P.267 - P.274

【抄録】 37歳の女性で,抑うつ,発動性・感情反応性の低下,健忘を主徴とする精神症状で発症。抗核抗体陽性,脳MRIのT2WIにて可逆性高信号域,髄液所見にてIgG indexとinterleukin-6の上昇を認め,全身性エリテマトーデスに特徴的な他の身体所見は認めなかったが,中枢神経ループスと診断した。ステロイドパルス療法により完全寛解したが,再発して無動無言と間欠性の緊張病性興奮を呈した。ステロイドパルス療法により急性期は脱したが,残存した発動性・感情反応性の低下と健忘にはシクロホスファミドの経口投与が著効,町び完全な回復に至った。症候的にも稀な中枢神経ループスの1例を画像所見,免疫学的検査所見の推移とともに報告した。

妊娠後期に抑うつ状態が出現し,出産後に増悪を認めたCushing症候群の1症例

著者: 勝強志 ,   秋山一文 ,   白崎義範 ,   堀伸一郎 ,   永井敦 ,   東俊宏 ,   辻孝夫 ,   黒田重利

ページ範囲:P.277 - P.282

【抄録】 症例は29歳の女性。精神科的既往歴はなく,妊娠前は顔貌は正常。妊娠7か月頃から軽度の意欲低下と満月様顔貌が認められるようになった。妊娠34週で第1子を出産して,その3か月後頃から抑うつ状態が増悪した。岡山大学附属病院精神科初診時,ほとんど寡黙であり,抑うつ気分,意欲低下,自責感,離人感,健忘を認めた。抗うつ薬による治療を開始し,上記の抑うつ症状には一定の改善がみられたが,応答の遅さが持続した。アミラーゼ高値の精査にて同内科を受診し,入院精査の結果,コルチゾールの日内変動消失と左副腎腫瘍を認め,Cushing症候群と診断された。同泌尿器科にて左副腎摘除術が施行され,術後コルチゾール補充療法が開始された。術後は応答の遅さが徐々に軽快し,抗うつ薬も漸減・終了できた。本症例では妊娠によるCushing症候群の増悪が身体症状のみならず抑うつ症状としても現れ,出産・育児に伴う心労がさらにその増悪因子になったものと考察した。

精神科診療所における産褥期精神病

著者: 寺岡葵

ページ範囲:P.283 - P.290

【抄録】 本研究は,1979年10月から1999年9月の間に本院精神科診療所外来を受診した産褥期精神病の55例を対象とした。精神症状は,その臨床像によって,6類型に分類された。神経症様状態ならびにうつ状態各21例,分裂病様状態8例,亜昏迷状態ならびに軽躁状態各2例,神経疾患合併例の1例であった。これらの類型と発症までの期間,病前性格,状況因,治療,寛解までの期間と転帰との相関,甲状腺機能などについて総合的な検討をした。
 以上の知見から,筆者は精神科,産婦人科,小児科,甲状腺外来など関連各科との連携をはじめ,コメディカルとの協同による予防活動などの具体的提言を行った。

修正電気けいれん療法(mECT)において心拍静止(asystole)を起こした4例

著者: 松尾幸治 ,   加藤忠史 ,   平井利幸 ,   村木健郎

ページ範囲:P.291 - P.296

【抄録】 修正電気けいれん療法(mECT)直後にasystole(心拍静止)を起こした4例を経験した。その発症頻度は4/62例(6.4%),7/210回(3.3%)であった。asystoleのメカニズムには視床下部から迷走神経を経由した副交感神経が関与しているといわれている。asystoleを起こす危険因子としては,心疾患の既往やその危険因子を持つ患者,βblocker,lithium服用患者などが示唆されているが,本症例でも同様なことが認められた。予防にはatropine筋肉注射が有効であったが,筋肉注射では効果発現まで時間がかかる症例があったため,投与時間に気をつけなければならない。asystoleが生じた際は前胸部叩打を行うことでほとんどの場合心拍が再開したので,冷静に対処することが必要であることが示唆された。

Propranololの併用により焦燥感や攻撃性および暴力行為が軽減した慢性精神分裂病の2症例

著者: 谷川真道 ,   小渡敬 ,   金城みづえ ,   宮城則孝 ,   榎木宏之 ,   小渡皐月

ページ範囲:P.299 - P.306

【抄録】 Propranololをはじめとするβ) blockersは,不安障害(パニック障害,社会恐怖など),リチウム起因性振戦,薬剤性アカシジア,遅発性ジスキネジア,PTSDなどの治療に有効と報告されており,さらに欧米においては精神分裂病者,精神発達遅滞者,痴呆性疾患や外傷などの器質性精神障害者の焦燥感,攻撃性および暴力行為などの症状の治療薬として,いくつかの報告がみられている。今回我々は,向精神薬の副作用により,向精神薬の増量や追加が難しく,焦燥感,攻撃性および暴力行為がみられていた精神分裂病の2症例にpropranololを併用したところ,低血圧や徐脈などを認めることなく,症状の軽減が認められた。なお,焦燥感の評価にはThe Overt Agitation Severity Scale(OASS),攻撃性の評価にはThe Overt Aggression Scale(OAS)を用いた。propranololは,焦燥感や攻撃性,暴力行為が認められる精神分裂病者で,向精神薬の増量や追加が困難な症例においては,有効な薬剤の1つであると考えられた。

俳徊・盗食・放尿などの問題行動が遷延したため診断が困難だったうつ病性仮性痴呆の1例

著者: 橋岡禎征 ,   門司晃 ,   山下洋 ,   野見山晃 ,   尾籠晃司 ,   田代信維

ページ範囲:P.307 - P.314

【抄録】 俳徊,盗食,放尿などの問題行動が遷延し,コタール症候群をも呈したため診断が困難だったうつ病性仮性痴呆の1例を報告した。imipramineの投与により問題行動は消失し,その後否定妄想とそれに伴う拒絶症も消失した。症状寛解後HDS-R,MMSE,WAIS-Rにおいても著明な改善が認められたが,SPECTにおける両側前頭葉の血流低下に変化はなかった。本症発症の機序としてうつ病が遷延しコタール症候群に発展し,その一方で抑うつの深化を防ぐ防衛機制として解離状態が生じたと考えた。そしてこれらの病態像が複雑に混在していたため痴呆を疑わせるような問題行動や認知障害を伴った,言い換えればうつ病らしさからかけ離れた臨床症状を呈するに至ったと考察した。

短報

発作時SPECTにて高集積像を認めた前頭葉てんかんの1症例

著者: 小林淳子 ,   中村文裕 ,   出店正隆 ,   榊原聡 ,   本間裕士 ,   武田洋司 ,   小山司 ,   伊藤ますみ ,   志賀哲 ,   高野晶寛

ページ範囲:P.315 - P.318

はじめに
 SPECT(single photon emission computed tomography)はてんかん患者の焦点部位やその広がりを知るための機能的画像診断法として,診断や治療においてその有用性が知られている。
 従来より我々は症候性局在関連性てんかんに99mTc-ECD(technetium-99m-ethylcysteinate dimer)をトレーサーとしてSPECTを行っており,発作時間の短いてんかん発作には非常に有用との結果を得ている2)
 今回,前頭葉てんかんの症例において99mTc-ECD SPECTを発作時に施行し,2回にわたる検査で前頭葉に高集積像の再現を認めたので,若干の考察を加えて報告する。

フルボキサミンが奏効した神経性大食症/境界性人格障害の1例

著者: 岩崎剛士 ,   松本出 ,   丹羽真一

ページ範囲:P.321 - P.324

はじめに
 マレイン酸フルボキサミン(以下フルボキサミン)は1999年5月より本邦で使用可能となった選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor;以下SSRI)で,既存の三環系および四環系抗うつ薬と同等の抗うつ効果のみならず優れた強迫性障害改善効果を示し,三環系および四環系抗うつ薬で多くみられる循環器系や抗コリン作用に基づく副作用の少ないことが示されている2,12)
 フルボキサミンは本邦ではうつ病,うつ状態と強迫性障害に効能・効果が承認されたが,その他にもパニック障害,神経性大食症,アルコール依存症,心身症,人格障害,月経前不快気分障害などにも効果があるという報告が認められ10),これらの疾患に対する有効性を検討していく必要があると考えられる。今回我々はフルボキサミンが奏効した境界性人格障害を合併した神経性大食症の1例を経験したので報告する。

長期間のひきこもりの後に社会参加を開始した1例

著者: 伊藤陽

ページ範囲:P.325 - P.327

 近年,精神分裂病以外の原因で社会から撤退してひきこもる若者たちが増えてきている2,7)。その背景因子としては,回避性,自己愛性,分裂病質性などの性格要因と,これら性格形成にも関与する過保護,母性優位・父性不在の養育発達史的要因が考えられている。そしてひきこもりを容易にする昨今の共同性なき社会状況も一要因であるという4)。この非精神病性ひきこもりに対する実践的援助としては,「空振り」覚悟の訪問治療6),家族グループに対する心理教育,当事者による自助グループ形成の働きかけなどが行われ始めているが3),アプローチが困難なケースも多い。今回,不登校に引き続いて約10年間ひきこもった後に社会参加を開始した1例を経験したので,その改善機転を中心に報告する。

動き

「第2回Early Psychosis国際会議」印象記

著者: 小椋力

ページ範囲:P.329 - P.331

 標記国際会議が,2000年3月31日から4月2日までの3日間,ニューヨーク市Waldorf Astoriaホテルで開催された。第1回は1996年6月28,29日の両日オーストラリアのメルボルン市で開催された。メルボルン会議で,International Early Psychosis Association(IEPA)が正式に発足し,今後,定期的に開催することが決まった。「Early Psychosis(早期精神病)」という言葉に抵抗を感ずるが,精神障害の早期発見・介入・治療,予防の実践においては,精神分裂病,躁うつ病などの診断が容易でない場合が少なくないこと,活動の現場において「Early Psychosis」のほうが対象者にとって受け入れやすいなどの理由である。この学会の産みの親であり,会長を務めているMcGorry, P. 教授(メルボルン大学)らが「Early Psychosis」を主張している。内容的には精神分裂病を中心とした精神障害の早期発見・早期治療・予防に関した国際会議である。
 第2回会議の議長は,McGlashan, T. 教授(エール大学)であり,参加者(登録者)は547人であった(表)。職種別の正確な数は不明であるが,医師は約半数,そのほか心理士,ソーシャルワーカー,看護者などで,約半数は女性であった。日本からは筆者のほか外資系の製薬会社の方の名前があった。

「第10回ヨーロッパ精神医学会」印象記

著者: 大塚公一郎

ページ範囲:P.332 - P.333

 2000年10月28日から11月1日の5日間,第10回ヨーロッパ精神医学会(10TH Congress of the Association of European Psychiatrists:AEP)が,前WPA会長であるNorman Sartorius会長のもと,チェコ共和国のプラハで開かれた。会場は,ビシェフラド地区にあるCongress Centerで,プラハ城の眺望が楽しめた。2,500人あまりの参加者があり,非ヨーロッパ圏からも500人ほどの参加者があった。7つの会場で,3つのメインレクチャー,18のセクションシンポジウム,55のシンポジウム,15のワークショップ,500近くのポスター発表が行われた。基調テーマとして「多様性のなかで共に成長を」を掲げており,ヨーロッパにおける歴史や文化における多様性を尊重しつつ,精神医学やメンタルヘルスの研究,教育,サービスにおける健全で公平な協力の道を模索し,さらに他の大陸の人々にも恩恵をもたらそうと宣言されていた。会長講演では,WHOによる国際的医療水準ランクを通して,ヨーロッパの現状が報告され,医療後進国を引き上げるために,産業資本よりも社会資本の発展に優先を与えるべきだとの提案がなされた。
 本学会のシンポジウムやワークショップは,西欧,北欧を中心としたヨーロッパ諸国間での多施設研究の発表の場という色彩が強く,基調テーマにかなった内容であった。

「第41回日本児童青年精神医学会総会」印象記

著者: 榎戸芙佐子

ページ範囲:P.334 - P.335

 第41回日本児童青年精神医学会総会は三重県津市で会長清水将之先生のもと,“子どもの時代へ”をスローガンに,2000年10月25日から27日まで開かれた。学会の3日間はよい天候に恵まれ,参加人数は市民公開講座への参加者を加えると1,000名を超えたと伝え聞いた。
 主管施設は三重県立こども心療センターあすなろ学園,会場は三重県総合文化センターで,センター内の11会場が使用された。ここには文化会館,女性センター,県立図書館が山を切り崩して集められており,祝祭広場,知識の広場と銘打たれたコンクリートの広場を囲んで建ち並ぶ様は壮観であったが,抄録集の表紙を飾った英虞湾の美しい入り組んだ風景とは対照的で,人為的な冷たさも感じた。筆者などはその立派さに驚嘆しながら,ここを利用する子どもたちはいるのだろうかとか,県民性などまで考えてしまった。閑話休題。

「精神医学」への手紙

ADHD(注意欠陥/多動性障害)の啓発活動について

著者: 加藤忠史 ,   加藤進昌

ページ範囲:P.336 - P.337

 近年,ADHDについて多くの書物が出版されている。こうした出版物により,正しく診断されずに適切な医療を受けそこねているADHDを持つ人たちが受診に至り,正しく理解されるようになることを願うばかりであるが,それはうまくいっているだろうか?
 1999年8月から2000年12月までの16か月間に,東京大学医学部付属病院(以下,東大病院)精神神経科を受診した者のうち,「本,新聞,テレビなどを見てADHD(あるいはADD)ではないかと思った」との理由で紹介状なしに受診した者は40名(女21名,男19名)であった。年齢は4〜64歳(平均28.0歳)と幅広く,18歳以上の者が75%(30名)を占めた。

基本情報

精神医学

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-126X

印刷版ISSN 0488-1281

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