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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻3号

2001年03月発行

文献概要

研究と報告

無動無言と緊張病性興奮から完全に回復したCNSループスの1例

著者: 西村勝治1 金圭子1 花岡素美1 石原さかえ3 加茂登志子1 飯嶋睦2 太田宏平2

所属機関: 1東京女子医科大学精神医学教室 2東京女子医科大学神経内科教室 3栄クリニック

ページ範囲:P.267 - P.274

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【抄録】 37歳の女性で,抑うつ,発動性・感情反応性の低下,健忘を主徴とする精神症状で発症。抗核抗体陽性,脳MRIのT2WIにて可逆性高信号域,髄液所見にてIgG indexとinterleukin-6の上昇を認め,全身性エリテマトーデスに特徴的な他の身体所見は認めなかったが,中枢神経ループスと診断した。ステロイドパルス療法により完全寛解したが,再発して無動無言と間欠性の緊張病性興奮を呈した。ステロイドパルス療法により急性期は脱したが,残存した発動性・感情反応性の低下と健忘にはシクロホスファミドの経口投与が著効,町び完全な回復に至った。症候的にも稀な中枢神経ループスの1例を画像所見,免疫学的検査所見の推移とともに報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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