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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻4号

2001年04月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病における神経学的機能不全と症状構造との関連について

著者: 岡村武彦12 森本一成12 花岡忠人12 菊山裕貴12 岡田弘司12 米田博12 豊田裕敬3 左光治4

所属機関: 1大阪医科大学神経精神医学教室 2現,大阪精神医学研究所新阿武山病院 3大阪医科大学中央検査部 4左診療所

ページ範囲:P.395 - P.401

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【抄録】 精神分裂病患者68名を対象とし,精神症状を陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)を用いて評価し,因子分析を行い,得られた5因子(陰性症状,興奮・敵意,妄想・現実曲解,不安・抑うつ,思考障害)と神経学的徴候(連続運動,協調運動,感覚統合,原始反射)との関連を検討した。その結果,神経学的徴候の連続運動,感覚統合および総合得点と陰性症状,思考障害の因子との間に有意な関連を認めた。このことから精神分裂病の陰性症状,思考障害といった精神症状の出現の背景には,前頭葉,頭頂葉およびそれらを結ぶ広範な神経回路網の神経学的機能不全が関与していることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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