文献詳細
動き
「第8回慶應義塾大学医学・生命科学国際シンポジウム分裂病の包括的治療」印象記
著者: 鹿島晴雄1 水野雅文1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部精神神経科
ページ範囲:P.448 - P.450
文献概要
ニューロサイエンスの進歩に伴い,精神疾患の脳機能に関しても分子のレベルから神経心理学に至るまでいわゆるハイテクを用いた多くの知見が得られるようになった。他方,精神医療の現場では,外来中心の医療の定着とともに,新しい薬物療法に加えて心理社会的治療の重要性に対する認識も確実に広がりを見せ,さまざまな試みが行われている。これらの生物学的知見と心理社会的治療の試みの間にはなお多くの隔たりがあるが,本シンポジウムでは,両者の関連のもとで現時点で行われている治療的アプローチと,今後の両者の関連づけへの可能性がさまざまな側面から議論された。
掲載誌情報