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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻7号

2001年07月発行

研究と報告

精神分裂病者の地域生活に対する自己効力感尺度(SECL)の開発—信頼性・妥当性の検討

著者: 大川希1 大島巌1 長直子2 槙野葉月1 岡伊織1 池淵恵美3 伊藤順一郎4

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野 2東京都精神医学総合研究所医療看護研究部門 3帝京大学医学部精神科学教室 4国立精神・神経センター精神保健研究所

ページ範囲:P.727 - P.735

文献概要

【抄録】 精神障害者に対する心理教育で援助目標とされている主体性をアセスメントする主観的指標として,「地域生活に対する自己効力感尺度(SECL)」を開発し,その信頼性・妥当性を検討した。精神分裂病の短期(3か月以内)入院患者,長期(1年以上)入院患者,デイケア通所者,外来通院者,計109名を対象として自記式調査票および面接法を用いて調査を行い,尺度の信頼性・妥当性を検討した。SECLの内的一貫性(α=0.90),再テスト信頼性(r=0.82)は各対象群においておおむね十分な値が得られ,また既存尺度との相関から一定の構成概念妥当性が示された。また因子分析の結果から5下位尺度を作成した。SECLは下位尺度の使用や客観的指標との組み合わせにより,障害者個々のニーズをより適切に把握できることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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