文献詳細
短報
文献概要
臨床的に著しい苦痛やさまざまな機能障害を伴う疹痛性障害は,精神科臨床の場でしばしば経験される。その治療には,従来心理的アプローチのほかamitriptylineなど三環系抗うつ薬が用いられているが,治療に反応せず慢性に経過する例も多い。一方,諸外国では選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が慢性疼痛に有効であるとする報告が散見されている1〜5)。国内ではSSRIが近年臨床の場に登場しているが,同様の報告はみられていない。今回我々はfluvoxamineが著効した疼痺痛性障害4例を経験したので,若干の考察を加え報告する。
掲載誌情報