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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻9号

2001年09月発行

文献概要

研究と報告

アルコール離脱期の低血糖について—典型例と非典型例の比較から

著者: 森山泰1 吉野相英2 三村將3 加藤元一郎4 吉村直記1 原常勝1 鹿島晴雄5

所属機関: 1駒木野病院精神科 2防衛医科大学校精神科 3昭和大学医学部精神神経科 4東京歯科大学市川総合病院精神科 5慶応義塾大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.1007 - P.1010

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【抄録】 本来アルコール性低血糖は飲酒中あるいは飲酒直後に発症するといわれているが,典型的ではない症例を経験したので典型例とあわせて報告する。1例目(典型例)は飲酒後約8時間後に低血糖性の錯乱を呈した。2例目(非典型例)は飲酒後約1週間後に低血糖を伴う幻視,失見当を呈した。2例目の発症機序については,飢餓状態に加え,経口摂取を行ったことにより,広義のrefeeding syndromeとなったことが推測される。いずれの症例も健忘を伴う認知障害を有したが,1例目の症例では発症後約4か月の時点で認知障害が徐々に回復しつつある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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