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文献詳細

雑誌文献

精神医学43巻9号

2001年09月発行

文献概要

研究と報告

注意欠陥多動性障害(ADHD)を伴うヤングアルコーリック—自己記入式ADHDチェックリスト(DSM-III-R)を使用した研究

著者: 鈴木健二1 武田綾1

所属機関: 1国立療養所久里浜病院

ページ範囲:P.1011 - P.1016

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【抄録】 アルコール依存症に合併する注意欠陥多動性障害(ADHD)についてのわが国で初めての研究である。若年と中年のアルコール依存症に対し,児童期にDSM-III-RのADHDを持っていたかどうかを調べた。若いアルコール依存症の中に19%,中年アルコール依存症の中には3%の児童期にADHDを持っていた者が存在していた。若いアルコール依存症の中でADHDを持つ者とそうでない者について臨床的比較を行い,ADHDを持つ者は,初回入院年齢が若く,薬物乱用を多く持っており,離脱期における落ち着きなさと焦燥感が強く,入院中の飲酒エピソードを多く持っているなどの治療困難性を持っていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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