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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻1号

2002年01月発行

文献概要

研究と報告

てんかん発作および精神病症状を呈した異所性灰白質の1例

著者: 北林百合之介1 上田英樹1 成本迅1 和田良久1 木下清二郎1 太田純1 中村佳永子1 北仁志1 伏木信次2 福居顯二1

所属機関: 1京都府立医科大学精神医学教室 2京都府立医科大学附属脳・血管系老化研究センター病態病理学部門

ページ範囲:P.57 - P.61

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【抄録】 10代よりてんかん発作および精神病症状を呈した異所性灰白質の男性例を経験した。本例ではCT,MRIにて異所性灰白質(bilateral periventricular nodular heterotopia)が認められ,臨床的には精神発達遅滞とてんかん発作および精神病症状が特徴的であった。これまで海外においてはさまざまな臨床的,形態学的特徴を持つ異所性灰白質の症例報告が散見されるが,本邦における報告はいまだ少なく貴重な症例と考えられた。本症例では遺伝負因の関与も示唆され,今後,より詳細な病理学的,遺伝学的検索を含めた検討が必要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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