文献詳細
短報
Fluvoxamineが著効した身体醜形障害の1例
著者: 川西洋一1 堀孝文2 白石博康3 鈴木利人2
所属機関: 1豊後荘病院 2筑波大学臨床医学系精神医学 3土浦メンタルクリニック
ページ範囲:P.79 - P.82
文献概要
身体醜形障害(Body Dysmorphic Disorder;以下BDD)は,外見についての想像上の欠陥へのとらわれ,または,小さい身体的異常が存在する場合,その心配が著しく過剰であることを臨床的特徴とする2)。従来BDDの治療に関しては,薬物療法が奏効しがたく,精神療法も困難であるとされてきた5,6)。今回我々は,fluvoxamineが著効した21歳時発症のBDDの1例を経験したが,本邦においてはBDDにおけるfluvoxamineによる治療例は立澤ら11)が報告しているのみであり,今後症例を重ね検討する必要があると考えられ,若干の考察を加え報告する。
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