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摂食障害の心理・社会的要因

著者: 金城東和1 鎌形英一郎1 菊次佐千代1 喜瀬広亮1 喜多麻衣子1 北原裕一1 吉良聡1 鈴木翔1 金子誉1

所属機関: 1山梨医科大学第一保健学講座

ページ範囲:P.97 - P.103

はじめに
 摂食障害の報告は古くは17世紀より認められるが,近年増加の傾向がみられる5)。以前は極度のやせ,食欲低下,拒食,無月経などがみられる神経性無食欲症(神経性食欲不振症)が注目されていたが,最近ではむちゃ食いのエピソードを反復し,その期間中に摂食行動を自己制御できず,体重増加を防ぐために嘔吐したり,下剤や利尿剤の使用を行う神経性大食症や,神経性無食欲症と神経性大食症の両方を合わせ持つものなど,いろいろな種類の摂食障害がみられるようになった6)
 これらの摂食障害のほとんどは10代から20代前半の女性に発症するが,その原因と考えられる心理的・社会的要因が十分に解明されていないことに鑑み,このような問題について同年代の女性と比較することで,何らかの指針が出ないかと考えた。そこで,摂食障害発症の原因と考えられる要因を取り上げ,アンケート調査用紙を作成,調査を実施し,統計学的な検討を行った。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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