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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻10号

2002年10月発行

研究と報告

Liebowitz Social Anxiety Scale(LSAS)日本語版の信頼性および妥当性の検討

著者: 朝倉聡1 井上誠士郎1 佐々木史1 佐々木幸哉1 北川信樹1 井上猛1 傳田健三1 伊藤ますみ2 松原良次2 小山司1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科神経機能学講座精神医学分野 2聖母会天使病院精神科神経科

ページ範囲:P.1077 - P.1084

文献概要

【抄録】 社会恐怖(社会不安障害)の臨床症状評価尺度であるLiebowitz Social Anxiety Scale(LSAS)の日本語版(LSAS-J)を作成し,DSM-IVの診断基準で社会恐怖(社会不安障害)全般性と診断された外来患者30例を症例群,健常成人60例を健常群としてその信頼性と妥当性を検討した。
 症例群における全項目のCronbachのα係数は0.95であり十分な内的整合性が認められた。また,健常群における全項目の級内相関係数は0.92であり高い信頼性を示した。症例群においてLSAS-Jは,社会不安の自己記入式の評価尺度であるSocial Avoidance and Distress Scale日本語版(SADS-J)と相関し,LSAS-JおよびSADS-Jは医師が判定した重症度とも相関を示したことから収束的妥当性が認められると考えられた。
 これらのことから,わが国においてもLSAS-Jは社会恐怖(社会不安障害)の臨床症状評価尺度として使用可能と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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