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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻10号

2002年10月発行

研究と報告

出雲プロジェクト(第2報)—Restless Legs症候群と他の睡眠障害との関連

著者: 宮岡剛1 三原卓巳1 助川鶴平12 水野創一1 稲垣卓司1 前田孝弘1 三浦星治1 笠原恭輔1 大城隆太郎1 清水予旨子1 安川玲1 岡崎四方1 山崎繁1 亀田敦子1 稲見康司13 山本勝則4 田中道子4 小中綾子4 堀口淳1

所属機関: 1島根医科大学医学部精神医学講座 2国立療養所鳥取病院精神科 3和ホスピタル 4島根医科大学医学部看護学科

ページ範囲:P.1095 - P.1100

文献概要

【抄録】 出雲市在住の高齢者8,900人を対象にGeriatric Depression Scale(GDS)とPittsburgh Sleep Quality Index(PSQI)にRestless Legs症候群(RLS)に関する項目を追加した調査用紙を用いて,自己記入式のアンケート調査を実施した。4,682人から回答があった。性別,年齢,RLSに関する項目に記載もれのない65歳以上の高齢者3,287人の回答を今回の分析対象とした。RLSの診断基準をすべて満たす群をRLS群とし,1つでも満たさない群を非RLS群として,t検定,x2検定などを用いて比較検討した。平均年齢はRLS群(150名)が75.8±6.2歳で,非RLS群(3,137名)の74.7±6.4歳に比べ有意に高かった(p<0.05)。性別は,RLS群は男性42.0%,女性58.0%,非RLS群は男性46.0%,女性54.0%と有意差はなかった。平均就床時刻,起床時刻,平均睡眠時間に有意な差はなかったが,平均入眠潜時は,RLS群のほうが有意に長かった(p<0.001)。その他の睡眠に関する14項目では,いずれもRLS群のほうが,睡眠状態に問題のある者が有意に多かった。GDSは有意にRLS群で抑うつ傾向が強かった(p<0.001)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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