icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻10号

2002年10月発行

短報

MAO-B阻害薬selegilineが著効を示した難治性うつ病の1例

著者: 伊藤研一1 鎌田光宏2 樋口久3

所属機関: 1秋田大学医学部精神科教室 2由利組合病院精神科 3市立大曲病院

ページ範囲:P.1115 - P.1117

文献概要

はじめに
 難治性うつ病の診断について,「少なくとも2種類の三環系あるいは四環系抗うつ薬による治療を十分な用量で,十分な期間行ったにもかかわらず,うつ症状の十分な改善がみられないとき,難治性うつ病と診断する。」という井上らの提案がある3)。SSRIやSNRIなどの出現により,日常の臨床における治療の選択は広がってきているが,それでもなお多くの抗うつ薬に治療抵抗性を示す患者が存在するのも事実である。
 今回我々は,数種類の抗うつ薬や電気けいれん療法によっても治療効果が不十分であったため難治性うつ病と診断され,その意欲低下に対してMAO-B阻害薬(monoamine oxidase type B inhibitor)であるselegilineが有効であった1例を経験したので,若干の考察を含めて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら