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アルツハイマー型痴呆早期診断における「困惑状態」の重要性について
著者: 山本健治1 原田研一1
所属機関: 1名寄市立総合病院神経精神科
ページ範囲:P.1134 - P.1135
文献購入ページに移動 初期のアルツハイマー型痴呆患者は,物忘れや道に迷うなどの,記憶障害・見当識障害などを周囲に気づかれて病院を受診し,痴呆の診断がなされることが一般的である1)。
一方,病初期には人格や社会的な行動は保たれているため,記憶障害や認知障害,判断力の低下が存在しても周囲に気づかれることなく生活していることもまれではない。しかし,何か新しく,切迫した状況に置かれるなど,より多くの知的・判断能力を要求される場面で初めて,痴呆の存在が明らかになることも多い。このような状況においては,適切に医療者が患者の痴呆症状をとらえることが特に重要となる。
一方,病初期には人格や社会的な行動は保たれているため,記憶障害や認知障害,判断力の低下が存在しても周囲に気づかれることなく生活していることもまれではない。しかし,何か新しく,切迫した状況に置かれるなど,より多くの知的・判断能力を要求される場面で初めて,痴呆の存在が明らかになることも多い。このような状況においては,適切に医療者が患者の痴呆症状をとらえることが特に重要となる。
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