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雑誌詳細

文献概要

短報

病初期に転換性障害として治療された進行性核上性麻痺の1例

著者: 梶谷康介1 梅末正裕1 平野羊嗣1 野見山晃2 尾籠晃司1

所属機関: 1九州大学医学部精神神経科 2九州中央病院

ページ範囲:P.1257 - P.1260

はじめに
 進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy;以下PSP)はパーキンソニズム,垂直性眼球運動麻痺,頸部の後屈を伴う軸性ジストニア,仮性球麻痺,痴呆を呈する神経変性疾患である11)。PSPの病初期に,抑うつ,幻覚,妄想,人格変化を認めた症例は多く報告されているが1,2,4,7,12),失立・失歩様症状を呈した症例は我々が調べるかぎり報告されていない。我々は病初期に失立・失歩と疑われた転倒・歩行障害を呈し,転換性障害として治療されたPSPの1例を経験したのでここに報告する。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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