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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻11号

2002年11月発行

文献概要

私のカルテから

Clobazamにより気分高揚をみたてんかんの2例

著者: 高橋千佳子1 須江洋成1 中山和彦1 牛島定信1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神医学講座

ページ範囲:P.1262 - P.1263

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 Clobazam(以下,CLB)は従来の1,4-benzodiazepineとは異なり,1,5位に窒素原子を有する新しい抗てんかん薬である。その効果はCLB自体と代謝物である脱メチル体(N-desmethylclobazam)の双方によるが,半減期は長く,特に脱メチル体は定常状態に至るには長時間を要すとされる。そのため副作用の発生に時間がかかるといわれ,注意が促されている1,3)。今回,CLB追加にて気分高揚をみた知的障害を伴うてんかん2例を経験したが,いずれもCLB特有の薬物動態に相関していると考えられたのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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