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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻12号

2002年12月発行

研究と報告

進行麻痺8例における初期症状と知的予後

著者: 中西かおる1 亀井雄一1 中嶋常夫1 榎本哲郎1 早川達郎1 工藤吉尚2 塚田和美1 樋口輝彦1

所属機関: 1国立精神・神経センター国府台病院精神科 2日本医科大学多摩永山病院

ページ範囲:P.1287 - P.1293

文献概要

【抄録】 国立精神・神経センター国府台病院にて治療された初発の進行麻癖8例について,初期症状および知的機能における予後を報告した。症例は男性7例,女性1例で,平均年齢は50歳であった。全例とも血清でのTPHA,STSは強陽性を示し,髄液ではTPHA強陽性および細胞数増多を認めた。これらの検査結果と臨床経過から進行麻痺と診断したが,早期診断に当たっては,病歴の中から初期症状を見いだすことが重要であると思われた。さらに,ペニシリン治療によりADLは全例とも回復したが,言語機能は回復しない症例があった。言語機能の予後にかかわる因子としては,発症から治療までの期間と瞳孔異常の有無が挙げられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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