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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻12号

2002年12月発行

文献概要

研究と報告

摂食障害の予後予測因子について

著者: 中井義勝1 濱垣誠司23 石坂好樹2 高木隆郎3 高木洲一郎4 石川俊男5

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部 2京都大学医学部精神科神経科 3高木神経科医院 4自由が丘高木クリニック 5国立精神・神経センター国府台病院心療内科

ページ範囲:P.1305 - P.1309

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【抄録】 初診後4〜10年経過した神経性無食欲症(AN)137例と,神経性大食症(BN)86例を対象に半構造化面接による転帰調査を行い,ANとBNの予後予測因子の解析を行った。ANは良好53%,軽快17%,不良30%,BNは良、好58%,軽快16%,不良26%であった。ANは初診時年齢,罹病期間,体格指数(BMI)の最小値,むちゃ食い,嘔吐,親に過剰な依存,対人関係不良,出席(勤)不良,社会適応不良,comorbidityや行動障害の有無,入院歴が,BNは社会適応不良,comorbidityや行動障害の有無が予後と関連した。摂食障害の予後には,身体所見や食行動に加えて,対人関係,社会関係,comorbidityや行動障害の有無も関連することが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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