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Milnacipranを大量服薬した1症例—Milnacipranの血中濃度と薬物動態学的特徴
著者: 宮川晃一1 江渡江1 植田由美子2 清水隆史1 一宮洋介1 新井平伊3
所属機関: 1順天堂大学医学部附属順天堂浦安病院メンタルクリニック 2猿島厚生病院精神科 3順天堂大学医学部精神医学教室
ページ範囲:P.1317 - P.1320
文献購入ページに移動近年,精神科臨床において選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や,セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が広く使用されるようになった。これらの薬剤は,既存の抗うつ薬に比べ副作用が少なく,大量服薬に対しても安全であるといわれ,効果の高い抗うつ薬として期待されている。一方,順天堂浦安病院(以下当院と略す)に救急搬送される急性薬物中毒患者の中で,最近,SSRI,SNRIを大量服薬する症例が散見されるようになってきた。
今回我々は,milnacipranを大量服薬した症例において,経時的にmilnacipranの血中濃度を測定する機会を経験した。milnacipranを大量服薬した際の薬物血中濃度や対処法に関しては,国内外を問わず報告はなく,興味深い結果を得たため,症例を提示し,milnacipranの薬物動態学的特徴をもとに若干の考察を加える。
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