icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻12号

2002年12月発行

文献概要

私のカルテから

妊娠中の精神障害と思われたが,絨毛癌脳転移による器質性精神障害であった1例

著者: 山本健治1 原田研一1

所属機関: 1名寄市立総合病院神経精神科

ページ範囲:P.1346 - P.1347

文献購入ページに移動
 妊娠中の女性では,性ホルモンをはじめとした内分泌系の変化が生じ,「妊娠中の精神障害」として,不安・焦燥などの気分変調,易刺激性といった情動変化,発動性低下および対人様式の変化などが生じやすい2)。今回我々は,妊娠を契機にそのような精神症状を呈し,「妊娠中の精神障害」が疑われたが,その後,絨毛癌の脳転移が発見された1症例を経験した。脳腫瘍などの器質性障害でも同様の精神症状を呈することはまれではなく3),常に器質性精神障害を念頭に置いた診療を行うことの重要性を再認識した。日常臨床を行う上で示唆に富む症例と思われたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら