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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻3号

2002年03月発行

文献概要

特集 新しい向精神薬の薬理・治療 向精神薬・他の医薬により改善した強迫症状の症例

少量のリスペリドン追加により著明な改善をみた強迫性障害の1例

著者: 近藤等1 浅野弘毅1

所属機関: 1仙台市立病院精神科

ページ範囲:P.302 - P.304

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はじめに
 難治の印象があった強迫性障害(obsessive-compulsive disorder;OCD)はclomipramineの有効性が認められたことでセロトニン仮説が提出され,さらに選択的セロトニン再取り込み阻害剤(selective serotonin reuptake inhibitor;SSRI)の開発に伴って,その有効性も認められてきている4)。しかし,そのSSRIにしても有効率は40〜60%といわれ,かつ高用量が必要であり1),SSRIの認容性の低い患者をはじめ,OCDの難治例があることには変わりがない。一方,McDougleら:3)はSSRIに反応がみられないOCD患者にrisperidoneを付加したところ改善した症例を報告している。
 今回,我々はSSRIを含む種々の薬剤に反応せず,serotonin and noradrenaline reuptake inhibitor(SNRI)投与中であった症例に,少量のrisperidoneを追加したところ有効と認められた症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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