文献詳細
特集 新しい向精神薬の薬理・治療
向精神薬・他の医薬により改善した強迫症状の症例
文献概要
はじめに
難治の印象があった強迫性障害(obsessive-compulsive disorder;OCD)はclomipramineの有効性が認められたことでセロトニン仮説が提出され,さらに選択的セロトニン再取り込み阻害剤(selective serotonin reuptake inhibitor;SSRI)の開発に伴って,その有効性も認められてきている4)。しかし,そのSSRIにしても有効率は40〜60%といわれ,かつ高用量が必要であり1),SSRIの認容性の低い患者をはじめ,OCDの難治例があることには変わりがない。一方,McDougleら:3)はSSRIに反応がみられないOCD患者にrisperidoneを付加したところ改善した症例を報告している。
今回,我々はSSRIを含む種々の薬剤に反応せず,serotonin and noradrenaline reuptake inhibitor(SNRI)投与中であった症例に,少量のrisperidoneを追加したところ有効と認められた症例を経験したので報告する。
難治の印象があった強迫性障害(obsessive-compulsive disorder;OCD)はclomipramineの有効性が認められたことでセロトニン仮説が提出され,さらに選択的セロトニン再取り込み阻害剤(selective serotonin reuptake inhibitor;SSRI)の開発に伴って,その有効性も認められてきている4)。しかし,そのSSRIにしても有効率は40〜60%といわれ,かつ高用量が必要であり1),SSRIの認容性の低い患者をはじめ,OCDの難治例があることには変わりがない。一方,McDougleら:3)はSSRIに反応がみられないOCD患者にrisperidoneを付加したところ改善した症例を報告している。
今回,我々はSSRIを含む種々の薬剤に反応せず,serotonin and noradrenaline reuptake inhibitor(SNRI)投与中であった症例に,少量のrisperidoneを追加したところ有効と認められた症例を経験したので報告する。
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