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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻4号

2002年04月発行

研究と報告

広汎性発達障害(PDD)児および精神遅滞児における人物画描画能力の比較研究

著者: 渡辺友香1 長沼洋一1 瀬戸屋雄太郎1 長田洋和1 立森久照1 久保田友子1 栗田広1

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野

ページ範囲:P.391 - P.399

文献概要

【抄録】 PDD児およびMR児の,計172人(男154,女18)を対象に,Goodenoughの人物画知能検査(DAM)を用い,人物画描画能力および知能の発達の差を横断的および縦断的に検討した。横断的に見て,PDD児はMR児に比べ,田中ビネー知能検査による精神月齢(ビネーMA)よりも人物画精神月齢(DAM-MA)が高かった。ビネーMAよりDAM-MAのかなり高い子どもは自閉的傾向が高かった。縦断的に見て,DAM-MAは,MR児では緩やかに伸び,PDD児では個人差が大きく波動的であった。ビネーMAは,両者とも直線的に伸びていた。PDD児とMR児の認知発達には差があり,その一局面はビネーMAよりもDAM-MAによく示されると思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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