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短報
インスリン過量注射による自殺企図例—小児慢性疾患患者に対する心理的サポート
著者: 宮原明美1 佐野信也1 山本泰輔1 野村総一郎1 佐藤賢吾2
所属機関: 1防衛医科大学校精神科 2防衛医科大学校小児科
ページ範囲:P.431 - P.433
文献購入ページに移動インスリン依存型糖尿病(insulin dependent diabetes mellitus;IDDM)患者は,インスリン自己注射をはじめ,食事療法や運動療法を毎日継続していかねばならず,日常生活上も種々の制約を強いられる。小児がこれらの治療を受け入れていく際,さまざまな精神的不適応を来すことが考えられ4),時には自傷行動などの深刻な問題も生起する2)。欧米では以前からインスリン過量注射による自殺企図ケースは報告されているが,本邦では,我々の調べたかぎりShibutaniら6)の1例しか報告されていない。
小児糖尿病患者の心理的ケアにおけるこの重要な問題について,注意を喚起するとともに,文献的考察を加え報告する。
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