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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻7号

2002年07月発行

研究と報告

痴呆の人物画

著者: 北林百合之介1 上田英樹1 成本迅1 中村佳永子1 小尾口由紀子1 土定美紀2 谷直介2 福居顯二1

所属機関: 1京都府立医科大学精神医学教室 2北山病院

ページ範囲:P.737 - P.742

文献概要

【抄録】 人物画テストの痴呆評価への応用を目的とし,痴呆患者群に人物画テストを施行した。描画される人物の身長および適切に描かれた身体部位の数を点数化した得点とMMSE得点の間には有意な正の相関が認められた。人物画は用紙の中央部から左上部に描かれることが多く,受動性や引きこもりといった痴呆の心理的背景を反映している可能性が示唆された。アルツハイマー病(AD),脳血管性痴呆(VD),アルコール関連痴呆(Alc)の比較では,AD群では描画のバランスが比較的保たれるのに対し,Alc群では頭が大きく主要身体部位が省略される頻度が高い傾向が認められ,VD群はそれら2群の中間的な特徴を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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