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文献詳細

雑誌文献

精神医学44巻8号

2002年08月発行

文献概要

特集 精神疾患と認知機能

認知機能とは何か

著者: 山内俊雄1

所属機関: 1埼玉医科大学精神医学教室

ページ範囲:P.818 - P.820

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はじめに
 最近,非定型抗精神病薬と呼ばれる薬が認知機能を改善する,あるいは少なくとも障害することが少ないということがいわれるようになったこともあり,にわかに認知機能,あるいは認知機能障害という言葉があちこちで聞かれるようになった。
 しかし,認知機能という言葉はきわめて広範な概念を含んでいるので,そこで問題にされている認知機能とは何を指しているのか,今ひとつはっきりしないことも少なくない。そもそも,認知機能とは何であるのか,それが精神疾患とどのように関連するのかについての十分な検証もないまま,お互いに何となく「認知機能」という言葉を用いていることも多く,言葉だけが一人歩きしている感があり,好ましくないことである。
 認知機能とは何か,精神症状とどのような関連があるのか,治療によってどのような側面が改善するのかなどなど,数々の疑問に答えるべく,今後の検討が必要である。
 そこで,ここでは認知機能について検討する際に明らかにしなくてはならない問題を考えておきたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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